［本文0640］【渡久地邑の渡真理、恩、牡狗に及び、以て殉死を致す。】本部郡渡久地邑に、夫地頭渡真理なる者有り。賦性敏捷、操心誠実にして、昆弟已に和し、親戚相睦み、汎く邑民を愛し、遍く貧苦を済ふ。公暇の時に当りては、山に入り猪を猟して以て玩楽と為す。是れに由りて、能く犬狗を養ひ、犬狗深く其の恩を蒙る。一日、夫地頭、特に首里に登り、公務を弁理す。忽ち熱症に染み、晩に至りて世を棄つ。即ち他の家に捷報するに、即刻、家僕皆、首里に赴き、棺を担げて郷に回る。親族家眷、共に椰子兼久浜（॔ὖ桷鰰ⱕ湰䰰歵⠰詗र毿〰詒昰瘰湑侮鉨ꔰ�奖Ȱ꘰癎湑ਰ疙䀰湢갰흲䅲॓譎ŵ瘰湑똰멛歎�鎍坟昰İ簰䕑屎歭〰詒İ0౎ꕔ�坖昰İ⬰すⵗ銘氰쮄套Ȱ瘰湑椰⥦衙訰洰鉥琰뉫垕İ츰ť휰䅲豓譎ŵ蘰홶湎錰歘〰詒İ椰武誁昰〰譞Ȱ該0慎흲ॲ詧࠰哿づけて備瀬と叫ぶ）。墓に到りて食を絶ち、敢へて往来せず。一七日に至り、墓の前地を堀り起して、其の中に斃る。妻深く其の志に感じ、即ち袷衣を脱して、其の死体を殮包し、舎を墓前に修し、内に一棚を架し、以て其の棚上に安んず。兄弟親戚、皆此の事を聞き、亦来りて之れを葬りて、涙哭せざる者無し。਀�